唐津青年会議所について


     


2023年度 理事長
 挨拶

一般社団法人唐津青年会議所
2023年度 理事長所信

理事長 古舘 剛

 
BE BETTER
成功にとらわれるな
成長にとらわれろ

 
 

【はじめに】

『本会議所は、地域社会及び国家の発展を目指して、会員の連携及び指導力の啓発に努めるとともに、国際的理解を深め、世界の繁栄と平和に寄与することを目的とする。』
定款に記されたこの目的を達成するため、唐津青年会議所はこれまで60年以上の歳月の中で、「より良く」あるために変化し続けながら青年会議所活動・運動を行ってきました。
日本全国、さらには世界各国において志を同じくする仲間が運動を展開しているにもかかわらず、世界に目を向けると絶えることなく争いが起こり、多くの尊い命が犠牲となっています。また、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによって社会は大きく様変わりし、日常における「当たり前」さえも変化しました。先行きの見えない経済停滞や政治問題、災害による被害の甚大化など、我々が目指す「明るい豊かな社会の実現」に向けて乗り越えなくてはならない壁は数多くあります。
しかし、どんな壁が立ちはだかっても、どんなに道が険しくても、目的達成に向けて前進し続けることが我々の使命です。昨年度策定した唐津青年会議所中期ビジョンである「未来VISION」に沿って、直面している問題・課題の解決に全力で取り組み、気概と覚悟、そして情熱を胸に地域社会を「より良く」変えるための運動を起こしていきます。

【青少年】

子どもは国の宝、地域の宝である。今も昔もこの価値観は変わらず、子ども達が夢を描き、笑顔で過ごすことができる社会を創ることは大人の重要な責務です。しかしながら、世界的にみれば経済的に恵まれ、衛生・医療環境が整った先進国において、日本だけが若い世代の死因のトップが自殺であるという重く受け止めなければならない現実があり、その原因として「心の病」が大きく関わっているという報告がなされています。この背景として多くの社会問題が複雑に絡みあっていると考えられていますが、子ども達の精神面での発育に問題が生じ、「生きる力」が弱まっていることが一因として挙げられます。「確かな学力」、「豊かな心」、「健やかな体」の3つが合わさって「生きる力」と定義されていますが、青年会議所運動として今後も「豊かな心」を育むための継続的な取り組みが必要です。また、読み書きそろばんといった知識や技能に限らず、自分で課題を見つけ、主体的に判断し行動するための「確かな学力」の向上についても積極的に取り組んでいきまし ょう。
子ども達の健全育成を目指すには、直接的な取り組みと間接的な取り組みのふたつのアプローチが必要です。前者は、子ども達が成長する過程において、自分を愛するための自尊心、他者を愛するための思いやりのある豊かな心を育み、「生きる力」を身に着けるために青年会議所メンバーが子ども達と直に触れ合う直接的な取り組み。後者は、学校をはじめ子どもを取り巻く地域の人々との連携による「地域の子どもは地域で育てる」ための、持続可能な青少年育成環境の構築に向けた間接的な取り組みです。
我々はこのふたつの取り組みによって地域の子ども達の「より良い」健全育成を目指した運動を展開します。子ども達が未来への希望を見出すことができ、郷土愛を持った地域社会の担い手へと成長できる環境づくりに邁進し、「輝く個性が調和する未来」の実現につなげます。

【国際交流】

日本はこれまで多くの異国文化を受け入れながら、時代とともに変化し独自の日本文化を形成してきました。これまで世界の中での日本、国際社会における「からつ」がどのような変遷をたどってきたのか。その歴史を紐解き、自国や地域の文化について過去から学ぶことは、グローバル化という潮流の中でこれからの地域の発展、世界の繁栄を目指す上で非常に重要な気づきとなります。また、本会議所の目的にある「国際的理解を深める」ためには、現在の世界情勢にアンテナをはり続けることが必要です。歴史や現状を知ることで、国政や県政、市政としての外交と民間外交の違いについて理解し、民間外交の担い手である我々が「国際人」としてどのように成長すべきなのかが見えてきます。
唐津青年会議所における国際の機会として、50年以上の長きに亘り継続してきた大韓民国麗水青年会議所との交流事業があります。近年はコロナ禍で望んだ形での交流が行えていませんが、「玄界灘に友情の架け橋を」のスローガンのもと両青年会議所先輩諸兄姉の並々ならぬ努力と情熱により育まれてきた国境を越えた友情を通して、「より良い」民間交流の在り方を模索し、その必要性を内外に発信していきましょう。

【まちづくり】

日本、そして「からつ」には脈々と受け継がれてきた歴史、伝統、文化、豊かな自然があります。近年、社会全体でSDGsへの取り組みが普及する中、「持続可能」という言葉をよく耳にするようになりましたが、私たちが住み暮らす「からつ」の風土は先人たちの持続性あるまちづくりの努力によって遺された貴重な財産です。この財産を「より良い」形で次世代に繋ぐことは私たちの責務です。
唐津市では第2期「唐津市まち・ひと・しごと創生総合戦略」が策定され、持続可能な地域社会の実現に向けた取り組みが令和2年4月よりスタートしました。まちづくりにおい
て行政と市民、各種団体が協働し、ワンチームとしての取り組みが求められる中、青年会議所単独でまちづくり運動に取り組むのではなく、協働体制の一翼を担うことを意識して事業構築をする必要があります。同時に、「からつ」のありたき姿について独自の視点で考え、協働する人々が共感できる「からつ」像を内外に発信していくことも重要です。
地域社会が抱える問題は多岐にわたります。今、私たちは何に対してどのように取り組むことが必要なのか。まずはしっかりとした現状の調査・研究を行い、優先順位を見極め、「明るい豊かなからつ」の実現に向けた力強い運動を展開していきましょう。

【会員】

「未来VISION」において、能動的に行動できる「ひとづくり」、持続可能な青年会議所運動の展開、JCブランド価値を高める組織づくりを軸とした中期ビジョンを掲げました。私たち唐津青年会議所が地域の発展に貢献できる組織であり続けるためには、常に「より良い」姿へと組織をアップデートしていく必要があります。私が考える組織力の維持強化に必要な要素は会員一人ひとりの質的向上と会員拡大による数的向上、そして連携の強化があり、「個々のスキル×会員数×連携力=組織力」であると考えます。個々のスキルア ップ、会員拡大、さらに連携を強化することで組織は大きく強くなります。
《スキルアップ》
会員一人ひとりの質的向上、個々のスキルアップに必要なことは何か。その答えは「JC活動・運動を能動的に行う」ことです。例えば事業構築に参画することで、組織運営、調査分析、企画、文書作成、会計、スケジュール管理、コミュニケーション、プレゼンテーションなど様々なスキルを身につけることができます。これらのスキルアップをプライベ ートや仕事に活かすことで、自分や身の回りの人たちをより豊かにすることができます。 LOMでの事業はもちろん、日本青年会議所、九州地区協議会や佐賀ブロック協議会における各種大会、セミナーやフォーラムにも多種多様な学びや成長の機会があります。各種事業に参加するだけではなく、出向して事業に参画することでさらに大きな成長の機会を掴むこともできます。まずは一人ひとりが「より良い」自分になるため、成長することへの目的意識を持ち、より能動的に活動を行い、自ら成長の機会を掴み取りましょう。
《会員拡大》
次に数的向上、会員拡大についてです。志を同じくする仲間を増やす会員拡大こそ最も効果的かつ最良のJC運動です。JCの理念、活動、運動に共感した青年が自ら望み自発的にJCに入会することが理想の姿であると考えますが、現実はそうではありません。会員拡大が成功しない理由として、そもそもJCが認知されていない、知っていてもイメージが悪い、お金と時間を使って入会するほど魅力を感じないなどがよく聞かれます。そうであるならば、「より良い」広報活動を模索してさらなる認知度の向上に努め、自らを律した行動や時代に即した柔軟かつ効率的な組織運営などイメージアップにつながる活動について考え、実践し、自己満足度の高い活動を実現し費用対効果を感じてもらえるような魅力的
な組織となるために常に組織をアップデートしていく意識が必要です。課題から目を背けず、どうあるべきか真摯に向き合い、ひとつずつ取り組んでいきましょう。
《連携強化》
会議体である青年会議所においては、様々なテーマについて議論しながら事業構築を進めていきます。「より良い」形を目指して本気で向き合うからこそ時にはぶつかり合うこともあります。委員会、理事会など様々な会議の中で一人ひとりが個性を発揮して事業構築の力となるためには、それぞれの経験や長所を活かしながら助け合い、互いの個性を尊重し合える関係性をつくる必要があります。唐津青年会議所の強みである団結力をさらに強固なものとし、組織として力を最大限に発揮するために信頼関係の構築、連携強化にも力を入れて取り組みましょう。
また、唐津青年会議所では様々な交流事業を行います。会員間交流、OB交流、姉妹JCであるJCI麗水、JCI姫路や友好JCであるJCI糸島など他LOMとの交流です。交流事業の本質は相互理解と新たな関係性の構築であると考えます。同時に楽しむことも重要です。出会いに感謝し、自己を発信し他者から学ぶことを楽しみながら自己成長、組織の成長に繋げていきましょう。

【結びに】

挑戦に失敗はつきものです。成功にとらわれず新しいことに挑戦し、経験したことがない失敗を受け入れる勇気を持ちましょう。壁にぶつかっても挫けない、諦めない強さを持ちましょう。今できないことでも、成長すればきっとできる。ひとりじゃできないことでも、この仲間となら必ずできる。

GO FOR IT!



唐津青年会議所の誕生

昭和36年、日本経済は、高度成長時代へと動き出す幕開けとなりだす頃で世界の衆目を集めていました。経済のみならず、各分野にわたり、世界先進国の一員として安定の方向にありました。豊かな自然と歴史的遺産に恵まれた唐津も日本経済と共に急激な変革の時を迎えることとなったのです。そういう状況の中、唐津市民はしだいに次代を背負う若人に対し、社会的使命と責任を自覚し、より豊かな地域社会の発展に積極的な行動を求めるようになりました。これに対し当時の唐津の若い経済人も「我々商売人にも世の中のため、何かできる事があるのではないか」考え出したのです。そしてこの時、唐津の若い経済人達は、当時全国的に展開しつつある青年会議所の存在を知ることとなるのです。それ以来、唐津での青年会議所設立への急激な盛り上がりを見せ、遂に翌年の昭和37年9月、唐津商工会議所の支援の下、佐賀青年会議所をスポンサーとし、「相互の啓発と社会への奉仕」を目的とした唐津青年会議所が、全国 228 番目の青年会議所として設立されました。



ヒストリー

1962年(昭和37年)

・唐津青年会議所認定
・全国で 228 番目の青年会議所として日本青年会議所に登録

1966年(昭和41年)

・姫路JCと姉妹締結

1971年(昭和46年)

・麗水JC(大韓民国)と姉妹JC締結

1974年(昭和49年)

・冒険村事業(青少年事業)開催

1983年(昭和58年)

・第1回鳥島王国イカダレース開催【以後、10年以上継続】

1987年(昭和62年)

・第1回夜明けの散歩開催【以後、10年以上継続】

1995年(平成 7年)

・まちの未来を考えよう 公開セミナー開催【現在の公開討論会へ繋がる】

2001年(平成13年)

・九州地区協議会 九州地区大会2001開催

2002年(平成14年)

・ステップアップソフトボール教室開催

2003年(平成15年)

・第1回宇津木カップin唐津開催

2004年(平成16年)

・チャレンジヨット教室開催

2005年(平成17年)

・唐津大好きフェスタ開催

2006年(平成18年)

・第11回夜明けの散歩(青少年事業)開催
・西の浜清掃(地元高校生との共催事業)

2007年(平成19年)

・地域交流ママチャリ4時間耐久レース開催

2008年(平成20年)

・全国城下町シンポジウム唐津大会開催

2009年(平成21年)

・第12回夜明けの散歩(青少年事業)開催
・サンドクラフト&イルミネーション2009開催
・ビジネスセミナー/講師:栢野 克己氏

2010年(平成22年)

・ドキドキワクワク手作りキャンプ(青少年事業)開催
・ビジネスセミナー/講師:品川 隆幸氏(市民公開型)

2011年(平成23年)

・カウント・ザ・パインツリーin虹の松原 第1弾 ~松は何本あるのだろう~ 開催
・親子で感じる大地の恵み田んぼ大作戦(青少年事業)開催

2012年(平成24年)

・創立50周年
・第13回夜明けの散歩(青少年事業)開催
・第1回カレーの王者決定戦開催

2013年(平成25年)

・大人向け道徳講演会
・唐津市長選挙公開討論会
・第2回カレーの王者決定戦(荒天のため中止)

2014年(平成26年)

・市民意識アンケート調査
・親子で徳キャンプin七山開催
・第3回カレーの王者決定戦開催

2015年(平成27年)

・徳パック教室開催
・Meet&Greet唐津JC開催
・第4回カレーの王者決定戦開催

2016年(平成28年)

・佐賀ブロック大会主管
・第14回夜明けの散歩(青少年事業)開催
・第5回カレーの王者決定戦開催

2017年(平成29年)

・唐津市長選公開討論会開催
・真夏のドミノ合宿開催
・唐津ふれ愛防災ランド開催
・第6回カレーの王者決定戦開催

2018年(平成30年)

・キッズカンパニー唐津開催(青少年交流事業)
・市民意見交換会「fun×fanミーティング」開催(まちづくり事業)
・ビジネスセミナー「経営哲学×無限交流」開催(経営開発事業)
・第7回カレーの王者決定戦開催

2019年(平成31年)

・SDGs de 地方創生ゲーム(まちづくり事業)
・徳SUMMERキャンプ(青少年交流事業)
・第8回カレーの王者決定戦開催

2020年(令和2年)

・からつジョブチャレTV(青少年交流事業)

・「新型コロナウイルス対策本部設置」